にゃかがわの雑記帳

Twitterでは書ききれんなぁと思ったことを不定期に書いていきます。 @nyakagawa_r https://misskey.io/@nyakagawa_r

理解なき愛は只の毒 − 映画「ヲタクに恋は難しい」について

昨日、映画を観に行ってきた。

 

鑑賞直後、あまりの衝撃でこんな乱暴な感想をTwitterに書いてしまったが、落ち着いてくるとこの映画についてもう少し何かを書きたいという気持ちが湧いてきた。長文を書く能力が無いからいつもツイッターで済ませているのに、結果的にわざわざブログまで作ってしまった。余程この映画が衝撃的だったんだなと自分でも思う。長文を書く能力は無いけどね。

 

 ※以下、なんとなくネタバレが含まれます。あと、感想と呼べる代物でもないただの雑文なので、ちゃんとした感想が読みたい人は他を当たって下さい。

 

さて、この映画だが、

kagehinata-movie.com

www.cinema2d.net

 

僕の好きな映画評論ブログはこのように正反対の見解に分かれた。ただ、やっぱりこの映画を後者のように「オタク讃歌」と呼ぶにはあまりにも厳しいと思うんだよね。

それはやはり「劇中のオタク描写」が稚拙であることが響いてる。はっきり言って、「電車男」が15年も経った今、こんなステレオタイプなオタク像が映画館で見られることに感動したくらいだ。

製作者はオタクをバカにしたかったのか?というのは本人に聞かないと分からないだろう。もしかしたら本当に「オタク讃歌」を届けたかったのかもしれない。でも、そういうのって、まず作品がちゃんと構成されていることが前提で、だからこそ観客に届くものじゃないのか。例えば、「翔んで埼玉」とか凄かったじゃん。あれだけ差別ネタ満載にも関わらず、ご当地あるあるネタとかローカル企業への言及とか抑えるべき所はしっかり抑えてるし、最後にはちゃんと埼玉県をリスペクトしていたじゃないか。

対してこの映画はどうだい。オタクをリスペクトしてたか?どこがどうダメなのかはTwitterのオタク達の方がずっと詳しいけれど、今時ニコニコ動画のコメントを模した演出は寒気がしたぞ。あと「〜氏」「〜でござるか?」なんて言う奴どこにいるんだよ。アニメや漫画かよ。BL大好き女子の気持ちを理解するために取る行動が「男性向けアニメのグッズを買い漁る」って何なんだよ。何が「マドカァ...」だよ。ホムラチャン!

そりゃあ「フィクションなんだしちょっとくらい間違っていたり過剰だったりしてもいいじゃん」って言いたい気持ちも分かる。でも、やっぱり超えちゃいけないラインってものもあるじゃん。

すっごい変な例えになるけど、「読売ジャイアンツを応援したい!」と言いながら"東京音頭"*1を歌い出す人とか、「浦和レッズが大好きです!」なんて言いながら"寝ても大宮"*2を歌い出す人がいたら、果たしてどう思われるだろうか。「形はどうであれ応援しているからOK」と、ファンから許容してもらえるだろうか? やっぱりダメだよね。そういう映画なんだよ、コレ。

  

さて、書きたいことは大体書いたけど、「観客への愛が空回りして酷評された」という内容で思い出した作品がある。半年前に公開されていた「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」だ。

jp.ign.com

そして僕はこの映画も見に行っていた。

 

結局、理解なき愛は相手にとって毒でしかないのだ。