にゃかがわの雑記帳

Twitterでは書ききれんなぁと思ったことを不定期に書いていきます。 @nyakagawa_r https://misskey.io/@nyakagawa_r

「おじさん応援若者」に気をつけろ!

 何年か前に「若者応援おじさん」という言葉が(Twitterの狭い世界で)話題になったことがあった。

 

 まあ要するに、「自分のために若者をチヤホヤするおじさん」のことなんだけど、これについて実は逆のパターンもあるのではないかなと前々から思っていた。 

 

 

 いわば「おじさん応援若者」とでも言うべきなやつ。もう完全に私怨が入っていて申し訳ないんだけど、あれ、見る度に嫉妬するんだよね。僕はコミュ障だからこういう知識をうまく利用できなかったというのもあるけど。

 おじさん達って、自分が若かりし頃(イメージは昭和50年代〜平成1桁)の芸能や文化の話をするとめちゃくちゃ喜ぶじゃないですか。正直、チョロいっすよ。今時、昔のテレビ番組なんて(非常にアレな方法が含まれるとはいえ)いくらでも簡単にネットで見られちゃう訳だし、僕の場合は両親が「あの人は今」「思い出の昭和」的な番組を見る度に散々昔の話をするもんだから、嫌でも覚えてしまった。とりわけ、10年前にNHK-BS2で放送されていた「日めくりタイムトラベル」の影響は大きかった。

www2.nhk.or.jp

 今思うとこの番組は本当にすごかった。毎回3時間も掛けて1つの年について扱うもんだから内容が濃い。文献だけでは得られない「空気」みたいなものをうっすらと感じることができた。口裂け女の都市伝説が出てくる昭和54年の回が面白くてオススメです。

 

 そんなこんなで、私は平成一桁の生まれだけれども無駄に昔の芸能知識を習得して生きてきた。別にそこまで昔のものが好きなわけじゃない。ただ、思春期にあれこれ聞かされているうちに自然と覚えてしまったのだ。

 覚えたことといえば、例えばビートルズの来日からグループ・サウンズ流行までの一連の流れとか(ちょうど叔父が世代で、どれだけ入れ込んでたのか母に聞かされた。)、ちょっと前にさいたまスーパーアリーナでのライブをドタキャンしたカーネルサンダースみたいなおじいさんが昔は超絶に格好良かったこととか(『Smooth Criminal』のマイケル・ジャクソンみたいな見た目だよね)、その時隣でベースを弾いていたのが相棒の小野田官房長とか。そんな感じで70年代の頭から自分が生まれた平成初期の頃までの芸能ネタなら大まかに把握しているはず。流石に同年代に生きていた人には敵わないだろうけど。

 最近のタイムリーな話題だと、志村けん荒井注の後継でザ・ドリフターズ入りしたけど、その時に数ヶ月間だけドリフが6人編成だった話とか、「全員集合」が停電してタイトルコールが「8時9分半だよ!」だった回の話とか、不祥事で一時期3人で全員集合やってた話とか。その時に志村不在のまま「カラスの勝手でしょ」のカラスが出できた話とか。「バカ殿様」の家老役も最初はクワマンじゃなくて東八郎だし(これは家に録画したVHSがあった。田代まさしが下戸なのもこれで知った)。そして私の父は荻野目洋子に夢中だったので、バブリーダンスが流行る遥か前からダンシング・ヒーローを散々聴かされた。個人的には六本木純情派の方が好きです。

 ただの情報の羅列になっちゃったけど、要するに、人間は家族やインターネットを通じて過去についてそれなりに知識を得ることができるし、私と同じような人間も結構な割合でいるはずなのだ。だから若い奴が昔のことを知ってるからってチヤホヤすんな。お前は都合よく利用されてるかもしれないぞ!わかったな!

 

  

……それにしても上から目線で説教するとスッキリするな。現実世界と逆だもんな。あと、これも覚えといた方がいいぞ。

 

 いい加減にバブル期の話はやめといた方がいいぞ。今じゃ社会科の教科書に載ってるし、プライムビデオで「バブルへGO!」とか見てるし、知ってるぞ。お前には知らないフリをしているだけで。

 

※最後に、純粋に昔の芸能文化の話題が好きな皆様、こんな私怨みまれの駄文を書いてしまい本当に申し訳ありません。

 

いや、結構いい所だぞ八王子市

 僕は東京都八王子市に住んでいる。昔は地元(静岡県)と東京を行ったり来たりしていたが、結局ここに落ち着いて2年以上が経った。八王子といえば、おハイソな都民様からは「二級都民」「実質山梨」とか馬鹿にされたりされなかったりするところだ。実際、JR八王子駅の構内で信玄餅売ってるし。あと、高尾山(あまり知られてない気がするけどここも八王子市)の門前町は昭和感漂うお土産屋さんが残ってるし。

 さて、そんな八王子だけど、実は個人的には結構気に入っている。元々は「家賃安いし、職場からそこまで遠くないし、一応東京都内だから」という打算的な理由で選んだ街で、大学の都心回帰や高齢化など、ネガティヴな話題が多い所ではあるけれど、実際に住んでみると結構快適だったのだ。せっかくブログを作ったことだし、今日は八王子のいいところを適当に上げていこうと思う。

 

(1)家賃が安い

  当たり前だけど八王子は都心から遠いから家賃が安い。しかもちょっと安い程度じゃない。地方の県庁所在地や中核市並かそれ以下の家賃なのだ。東京23区内、特に山手線の内側エリアは、15㎡以下の狭小アパートに住むにも月額6万円くらいは無いと厳しい状況だけれど、八王子なら駅10分以内に3万円台で住める。4万円台ならトイレと風呂が別になるし、5万円台ならキレイな築浅物件に住める。

 2020年3月5日現在、不動産サイト(homes)で「八王子駅徒歩10分以内・共益費込・家賃4万円以下」で検索しただけで149件も出てくる。単純に首都圏だから物件数が多いというのもあるだろうけど…

https://www.homes.co.jp/chintai/tokyo/hachioji_00232-st/list/

 

(2)物価が安い

 地方に住んで日常的に大型スーパーに通っている人なら分かると思うんだけど、正直、イオンとかダイエーとか西友って全然安くないんですよ(関係者の方ごめんなさい)。特に、僕のように値引き惣菜探訪を生業とする人間は余計にそう感じる。むしろ、そこそこ人が多くて、中小規模のスーパーが複数ひしめき合っている地域の方がずっと価格競争してる。八王子もまさにそれ。

 ちなみに僕のおすすめは八王子駅南口直結のスーパーアルプス。抜群のアクセスにあぐらをかかず、価格でも攻めており好印象。惣菜コーナーが充実してていいよ(ダイレクトマーケティング)。通路挟んで反対側にはビックカメラもあるし、まさに鉄壁の布陣(個人の感想です)。

 

(3)自然がある

  山奥に一軒家作って自給自足するというなら話は別だけど、普通の人が言う「自然が欲しい」っていうのは適度に人間の手入れが加わって、快適かつ安全な自然のことだと思う。

 その点、八王子なら完璧だ。何しろあの高尾山がある。適度に人間の手が加わっていて、快適で、安全な山だ。そりゃあメインの登山ルートはコンクリート舗装だし興が削がれるが、他のルートはそんなことないし(崖に沿ってて結構怖い道もある)、それでも物足りなくなったら奥高尾に踏み込んで景信山や陣馬山まで行ってもいい。高尾山から歩くと丸一日掛かるし、当然舗装もされてないのでガチの登山になってくるが、一般人レベルならこれで充分すぎると思う。その他にも、六号路の清流とか、なめこ汁のおいしさとか、あの一帯の魅力については沢山語りたいことがあるけれど、話が脱線するのでこの辺に留めておく。

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登山ルート次第でこんな緑豊かな光景にも出会える(筆者撮影)

 


(4)おハイソなものも(一応)揃う

 都心の百貨店と比べたら勝ち目はないけど、JR八王子の駅ビル(セレオ)はそれなりの陣容。ファッションについては全く詳しくないので食品関連しか言及できないが、地方主要都市のデパ地下と比べても同等かそれ以上の店舗が入っている。特に地下の食品売り場は個別の食料品店とは別にブルーミングブルーミー(いなげや系列の高級スーパー)が入っていて、なかなか贅沢な作りだなと思う。最近は南口に八王子オーパという新しい複合施設も出来たこともあり、高級食材の調達には全く困らない。


(5)ホームセンターもショッピングモールもスーパー銭湯も地方にあるものは何でもある

 個人的にはここが一番大きなポイントだと思っている。基本的に、東京都心にホームセンターやショッピングモールは無い(三田のケーヨーとか品川シーサイドのイオンなど一部例外はある)。都心近辺に住むと地味に困るのがこの点で、例えば急に何か工作や作業をする必要がある場合、材料と道具をAmazonで頼んで1日待つか、都心の東急ハンズまで行って高級志向のブツを購入するかになっちゃうんだけれど、八王子ならその辺に普通にホームセンターがある。ハンズにないようなでっかい木材とか業務用の道具もある。

 あとショッピングモールもある。個人的によく行くのはイーアス高尾という高尾駅すぐそばの所だ。駅から徒歩圏のショッピングモールというのもなかなか貴重だと思う。(そういや三井アウトレットのある南大沢も一応八王子市内だったな。多分誰も八王子だと認識してないし、個人的におハイソな感じがいけ好かないけど、こういう時は八王子に含めてしまおう)

 お風呂も、都心にある2000円以上取られるような「スパ」ではなく、1000円以下の「スーパー銭湯」がちゃんとある。これも地方と同様。まぁ、八王子のスーパー銭湯ってみなみ野にある「竜泉寺の湯」しか無いんだけど、岩盤浴と休憩エリアが素晴らしいのでぜひ。みなみ野駅から徒歩圏だけど、八王子駅から無料シャトルバスも出てるよ。

 ほかにも色々あるけど、まぁ基本的に地方にあるものは全部ある。

 

(6)今まで挙げた所は全部公共交通機関で行ける

 

 そうです。全部公共交通機関で行けます。高尾山は高尾山口駅から。ホームセンターなら八王子みなみ野駅の目の前にホーマックがあるし、ショッピングモールなら高尾と南大沢にある。スーパー銭湯八王子みなみ野駅京王片倉駅から徒歩圏だしシャトルバスもあるあと挙げてないけど、市立中央図書館とか(西八王子駅徒歩5分)、超巨大なブックオフとか(ショッピングセンターの1フロアがブックオフハードオフで占められてる。みなみ野駅徒歩5分)、全部駅から徒歩圏内。

 つまりクルマを使う必要が一切無い。クルマが必要ないならどうなるか。スーパー銭湯で入浴してサウナで整ったあと、ビールで優勝するのを諦める必要がない。駅まで歩いて帰れるし、何ならシャトルバスだってあるもん。代行運転も呼ばなくていい。この一点だけでもクルマが不要=便利ということを強く主張させて頂きます。

 

で、結局何が言いたいかっていうと

 

 ここまで挙げてきた内容で分かる人には分かると思うんだけど、八王子って地方都市の完全上位互換なんですよ。そこそこ人が多くて、物価も安くて、自然もあって、地方みたいにホームセンターやスーパー銭湯があって、しかも全部クルマ無しで行ける。そして、都心もまあまあ近い。

 そりゃあ冒頭で挙げたように大学は都心回帰するし、高齢化も進んでるし…でも、八王子市への転入者ってこの30年間一貫してプラスなんですよね。

住民基本台帳 人口の増減|八王子市公式ホームページ

 

  さて、これを見て地方はどうすべき…とか論ずるのはちょっと暴挙すぎるね。とりあえず、この記事を通じて少しでも八王子の良さを知っていただければ幸いです。

 

※散々書いてきてアレですが、さすがに八王子から都心への通勤はおすすめしません。住むなら家から30分以内の場所で仕事や学校を見つけましょう。

理解なき愛は只の毒 − 映画「ヲタクに恋は難しい」について

昨日、映画を観に行ってきた。

 

鑑賞直後、あまりの衝撃でこんな乱暴な感想をTwitterに書いてしまったが、落ち着いてくるとこの映画についてもう少し何かを書きたいという気持ちが湧いてきた。長文を書く能力が無いからいつもツイッターで済ませているのに、結果的にわざわざブログまで作ってしまった。余程この映画が衝撃的だったんだなと自分でも思う。長文を書く能力は無いけどね。

 

 ※以下、なんとなくネタバレが含まれます。あと、感想と呼べる代物でもないただの雑文なので、ちゃんとした感想が読みたい人は他を当たって下さい。

 

さて、この映画だが、

kagehinata-movie.com

www.cinema2d.net

 

僕の好きな映画評論ブログはこのように正反対の見解に分かれた。ただ、やっぱりこの映画を後者のように「オタク讃歌」と呼ぶにはあまりにも厳しいと思うんだよね。

それはやはり「劇中のオタク描写」が稚拙であることが響いてる。はっきり言って、「電車男」が15年も経った今、こんなステレオタイプなオタク像が映画館で見られることに感動したくらいだ。

製作者はオタクをバカにしたかったのか?というのは本人に聞かないと分からないだろう。もしかしたら本当に「オタク讃歌」を届けたかったのかもしれない。でも、そういうのって、まず作品がちゃんと構成されていることが前提で、だからこそ観客に届くものじゃないのか。例えば、「翔んで埼玉」とか凄かったじゃん。あれだけ差別ネタ満載にも関わらず、ご当地あるあるネタとかローカル企業への言及とか抑えるべき所はしっかり抑えてるし、最後にはちゃんと埼玉県をリスペクトしていたじゃないか。

対してこの映画はどうだい。オタクをリスペクトしてたか?どこがどうダメなのかはTwitterのオタク達の方がずっと詳しいけれど、今時ニコニコ動画のコメントを模した演出は寒気がしたぞ。あと「〜氏」「〜でござるか?」なんて言う奴どこにいるんだよ。アニメや漫画かよ。BL大好き女子の気持ちを理解するために取る行動が「男性向けアニメのグッズを買い漁る」って何なんだよ。何が「マドカァ...」だよ。ホムラチャン!

そりゃあ「フィクションなんだしちょっとくらい間違っていたり過剰だったりしてもいいじゃん」って言いたい気持ちも分かる。でも、やっぱり超えちゃいけないラインってものもあるじゃん。

すっごい変な例えになるけど、「読売ジャイアンツを応援したい!」と言いながら"東京音頭"*1を歌い出す人とか、「浦和レッズが大好きです!」なんて言いながら"寝ても大宮"*2を歌い出す人がいたら、果たしてどう思われるだろうか。「形はどうであれ応援しているからOK」と、ファンから許容してもらえるだろうか? やっぱりダメだよね。そういう映画なんだよ、コレ。

  

さて、書きたいことは大体書いたけど、「観客への愛が空回りして酷評された」という内容で思い出した作品がある。半年前に公開されていた「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」だ。

jp.ign.com

そして僕はこの映画も見に行っていた。

 

結局、理解なき愛は相手にとって毒でしかないのだ。